厚生労働省は、最低賃金で働いた場合の収入が生活保護の受給額を下回る「逆転現象」が生じている地域が11都道府県(北海道、青森、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、広島)に上ると発表した。差額がもっとも大きかったのは北海道の22円だった。
経済協力開発機構(OECD)のまとめた「雇用アウトルック2013」によると、日本の女性(25〜54歳)の平均就業率は69%にとどまり、加盟34カ国中24位だった。これは約6割の女性が第1子出産後に退職するためとのこと。OECDは、日本の政府や企業に対し、女性の就業を支援するよう促した。
経団連は、大学生の就職活動を繰り下げる安倍政権の方針に合わせて企業の採用活動を3カ月遅らせ、説明会の開始を4年生になる前の3月、面接の開始を8月からとする方針を決定した。具体的な指針の内容や企業向けの案内を今年9月までにまとめ、2016年4月入社の採用から適用する。
国土交通省は、建設業における高齢化や人手不足に対応するため、若年層の人材確保や育成を支援する方針を示した。来年度にも一定規模の現場監督に必要な資格(管理技術者)の受験要件を緩和し、若手人材の定着化を図る。
総務省は、「住民基本台帳カード」(住基カード)を外国人住民(対象者約200万人)にも交付する方針を明らかにした。改正住民基本台帳法の施行(昨年7月)から1年の準備期間を経て、外国人住民データの住基ネットにおける運用がスタートし、カードが交付できるようになる。
厚生労働省が4月の「毎月勤労統計調査」の結果を発表し、現金給与総額が27万3,427円(前年同月比0.3%増)となり、3カ月ぶりに増加したことがわかった。基本給などの「所定内給与」は横ばいだったが、ボーナスなどの「特別給与」が同9.7%増となったことなどが増加の要因。
政府が6月に発表する「成長戦略」で打ち出す雇用などの数値目標が明らかになり、失業してから6カ月以上の長期失業者数を今後5年間で2割減少させることや、農業への新規参入により40代以下の若手農家を10年間で約2倍(40万人)に増加させるなどを目指すことがわかった。
政府が大都市圏を中心に検討している新特区である「国家戦略特区」の規制緩和案が明らかになり、有期雇用社員が5年を超えても同じ職場で働けるよう規制を緩和することなどを重点課題としていることがわかった。参院選後に具体的化していく方針。
個人と法人に個別の番号を割り振る「共通番号制度関連法」(マイナンバー法)が参議院で可決・成立した。2015年10月に個人番号の通知がスタート、2016年1月から番号情報が入ったICチップを載せた顔写真付きの個人番号カードを市町村が配付し、個人番号で年金の照会などができるようになる。
厚生労働省が生活保護に関する集計結果を発表し、今年2月時点で生活保護を受給している人が215万5,218人(前月比1,576人増)となり、過去最多を更新したことがわかった。受給世帯も過去最高の157万4,643世帯(同1,677世帯増)となった。
政府が新たなIT(情報技術)戦略の最終案を明らかにし、女性などが働きやすい環境を整備するため、現在は1割程度であるテレワーク(在宅勤務)の導入企業数を2020年までに3倍に増やすことなどを検討していることがわかった。6月中旬のIT総合戦略本部において最終決定し、政府の成長戦略に反映させる方針。
〔関連リンク〕
テレワークとは(一般社団法人日本テレワーク協会)
http://www.japan-telework.or.jp/intro/tw_about.html
文部科学省・厚生労働省は、今春に卒業した大学生の就職率(4月1日時点)が93.9%(前年同期比0.3ポイント増)となり、2年連続で改善したと発表した。女子は94.7%(同2.1ポイント増)で、男子の93.2%(同1.3%ポイント減)を5年ぶりに上回った。
日本産業衛生学会は、大阪市の印刷会社の従業員らが発症した胆管がんの労災認定問題を受け、原因物質と推定される化学物質「1、2ジクロロプロパン」について、米国の基準の10分の1という厳しい値で、労働環境で許容される濃度を定めたことを明らかにした。国は現在、許容濃度を定めておらず、今夏の法令改正を目指し作業中。
政府は、安倍政権が取り組む地方経済活性化策の1つとして、地域で新規ビジネスを立ち上げる企業や団体などを支援することを明らかにした。人材や地場産業などの地域資源と金融機関の資金を結びつけ、雇用や投資を呼び込むのがねらい。
政府は、地方の中小企業を対象として、従業員の出向を支援するための第三者機関の設置を検討すると発表した。同じ地域の受入れ企業を探したり、出向先ですぐに働けるように従業員を訓練したりするなどして人材移動を円滑にする。新規採用が低調な中小企業の雇用について、公的支援で後押しするのがねらい。